ただ認められたかっただけ 君の眼を君の姿を見てたんじゃなくて 僕は僕を見てた

光を拒んで虚しさに逃げ込めば 何も分からなくなったよ 待ち望んだものなんてないんだ 僕はずっと此処にいたかった そんな嘘でまた傷つけて 誰かを救いたいだなんて 君が生きていきたいだけなんだよ

卑怯者

本当になりたいわけでもないのに 偽物だなんて思うなんて 傲慢だなって気づいたら なんだか、やけに空々しく

冬の終わらない週末に弱い光と空閑に 寂しくて動けないから微睡んで 映し出された映画が動いてくよ 明日になりたくないから 時間は止まったままみたい 未来に向かう過去が苦しまぎれに 繰り返し繰り返し でもきっと掴めない 寂しくて動けない

僕は偽物 嘘っぽい偽善者 誰にも心開かない無力感 死にたいって思う夜に全能感 独りでお喋り疲れ果て おとぎ話のような結末で 心地よい酔いで有耶無耶

可愛げな顔して 僕を隠した日々に届かないな どうでもいい思い出なんてものさえない 僕の見える今は輝いて 怖くて俯いたように 遠く儚く消えていくように

死にたいと思う事はなくなったけれど きっとあの頃に戻りたいって思い出してる 擦り切れるような音楽 枯れ草のような僕の顔 消えない残像に消えて

バウンダリー

時に感傷 目に見えない心 憂うは音亡き景色は虚ろ 唯、境界線を失えば君がいなくなる それで僕も消えていく

心閉じたままでは誰も救えないよ 卑怯者の口元は歪んでる 手招いて包んで八つ裂きにするんだ 怖ばんだ顔の皮膚が硬く黒く 寂しくて寂しくて 僕は聞こえない 僕は人間なんだ

夏の風を浴びたい 悲鳴が聞こえたあの夜が明けていくから どうしても聞こえない呼び声 優しいあの声をどうか忘れないで そしてそれで埋もれないで 雷の鳴る夕闇が流れてく 黒く深く血の意味を刻むように

愛されたいと思った気がしたような 自分の気づかないところで進んだ 未来を思い出そうとして消えた 掴み損ねたくて だから進んでいけるって

当たり前の日常を必死で堪えてる 笑えばいい 死にたいよ 落とした欲望で幸福になれる 偽物で飛ぶ それで堕ちていけば どうしてこんな世界 満たされないよ

優しい気持ちを思い出すような でもそれが嘘だってこと言いきれなくて 思い出せないのは意志 そんなものないって でも僕の中にはあるんだ 信じてる性の中に真実が聞こえてしまう 浮世離れていく命が弾かれてくよ そして君の身体に痣を作るんだ 僕らどこにも…

無痛

一人が寂しいなんて思ったことも なかったけれど今は何だか寂しいんだ 生きる意味なんて何度考えたのか 分からないけれど孤独を感じてる 息が詰まるようで 悲しくもなくて 何もなくて

意味付けの納得で汚されてく未来 僕は笑っていて君は何だか不安そうで そうやって僕ら壊してくんだ だから、そんなのだから生きてく意味が なくなってく 可能性で首を絞めるその手 壊さないでよ 汚さないで

醜い生き物が夜を這うのは 美しく儚い音色で重ねた実を剥ぐ為 嘘の声が響く世界で 美しく儚く重ねた彩りが混じる 無限が宙を舞うように夢を見たい それで消えたいよ

心殺して死んだふりする心を殺したい 予定調和の空虚と共に有耶無耶になっても 明日になれば僕はまた消えてしまうんだから

微睡みを転がして 灯りを消せば常ならざるは幻想か 闇夜に彷徨う道化の真と空虚と罪と 様子見がてらに木枯らしを吹かせて

日記(戊戌)

嘘でもいいから 優しくできればいいなって思った 夜は過ぎてく 傷ついていく未来を今が抱えるから ねえ それでいいのかな それでも怖いんだ

日記

今日は特別に良い日となった。 先祖のルーツを知り書き纏めることで 次に繋ぐ何かを手にする事が出来たような。 こんな日が二ヶ月に一度廻っていたと 思うともっとこんな清々しく優しい一日を 一日でも多く掴み損ねることなく どんなに辛い日々が続こうとも…

日記

あの人、そうあの人を愛してた 愛してなくとも愛してたんだ そう、愛してたんだ こんなにも忘れられない 抱きしめたい もう一度、出来ればもう一度

日記

人間であることを生々しく感じる。 その動き、皮膚、時と連動しない肉体 浮いた身体と現実はしがらみを超えた 精神の様

日記

傷ついた心が癒されてくのは 人の優しさに触れたからではなくて 寂しさが身体に浸透していくからで 暖かな心を引き寄せたいのに 掴みたくないんだ 壊れてしまいそうで 嘘になりそうで

日記

報われもしない因縁をただ正しく 滅する命を苦しむ権利を持って 全うさせてくれ

日記

自分の為に人の為を思い行為することは 純粋さそのものである。 その反対に他人の為に人の為を思い 行為することは不純そのものである。 いずれにせよ、その行為は自分の為である 事に変わりはない。 自分の為である理由自然に内的に 表現できないのは自らを…

憐憫

嘘の声が木洩れ日和の風に流されて 喪失の色が彩る未来を過去に見る 明日を傾け滑り落ちそうな君 大河を流るる無常は人となり 無意味さを説いて自惚れる夜に 果てしなき貪欲の卑しさを下れ

悲しくて泣きたくて泣いた白い部屋 夜が更けてくから僕は消えたくなって それで冷たくて嬉しくて 今日は良い日になるのかな 思ってもないことを浮かべて 繰り返す輪廻が過ぎていく そうして 嘘で満たされてくだけの夜に

支配したいだけの君 誰かの為だなんて声は消えてしまって 成長していく心が汚れたんじゃなくて 汚れた心が意識にのぼったんだ 忘れてしまった あの風もあの匂いも 夏に滲んだ灯火は幻想だなんて 芸術的な言い訳 人の痛みなんて分からないからって 正解なんて…

焦燥

忘却が煌めいたのは夜 嘘を抱えたまま覗いた窓が遠く いつか思い出せる そう祈る君が指した向こう 悲哀と絶望の朝が憂いて

過去に戻りたいわけじゃないけど その情景を眺めていたい そんな卑怯を僕は抱きしめたい だから僕は死んだ方がいいって 許されたいんだって だから僕は動けない そして動く他ない、ただそれだけの 理由を持って生きているだけ