ICFとは
障害に関する国際的な分類法。
人間の生活機能を「心身機能、身体構造」「活動」「参加」に分け
及び、これらに影響を与える環境因子と個人因子」により
人間の生活機能と障害に関してアルファベットと数字を組み合わせた
方式で分類する方法。
心身機能、身体構造(生物レベル)
手足の動きや精神の働き。
活動(個人レベル)
一人で、課題を遂行することができるか
(歩けるか、歯磨きができるか、トイレに行けるか)
参加(社会レベル)
生活、人生場面での関わり。(職場での役割、スポーツ観戦
(一体感?、帰属意識?)
背景因子
ICFでは環境因子と個人因子によって、その人の人生と生活に関する
背景全体を示す。このことにより、3つの生活機能が同じレベルの人で
あっても、一人ひとり、生活機能が違うことを示すことができる。
・「環境因子」個人、社会的環境(家庭、職場、法律、人々の態度)
・「個人因子」性別、人種、年齢、経験、
生活機能と障害の関係
生活機能: 肯定的な包括的概念
障害: 否定的な包括的概念
心身機能 ↔︎ 機能障害
活動 ↔︎ 活動制限
参加 ↔︎ 参加制約
ICFでは否定的な概念ではなく肯定的な概念に着目する
生活機能に着目する。
つまり、否定的側面をなくすことに主眼をおくのではなく
肯定的側面(生活機能)を引き出したり
否定的側面を減らすことで、肯定的側面を向上させることに
主眼を置く。
ICF以前に採用されていたICIDHは因果関係的な考え方で
その思想に広がりが見られなかった。
対してICFは要素ごとに双方向の繋がりがあり、その相関関係によって
相互作用の及ぶものである。
ICFの活用
障害者のみならず、全ての人の「生きることの全体像」把握につながる
そのような共通言語である。